毎日食べるお米は、大量に買って保存しながら使う人が多いでしょう。しかし、保存方法を間違えるとお米にカビが生えてしまうことがあります。大量のお米を保存していてもカビが生えないようにするためには、どう保存すれば良いのでしょうか。今回は、お米にカビが生える理由やカビが生えたお米の見分け方、カビが生えないための対処法についてご紹介します。

お米にカビが生えるのはなぜ?
お米にカビが生えてしまう理由について、カビの生える条件を解説します。

カビが発生する4つの条件
カビの発生には、以下の4つの条件があります。

・温度…20〜30℃(25〜28℃で最も繁殖しやすくなる)
・湿度…70〜80%以上(80%以上で爆発的に繁殖)
・栄養…カビのエサとなる栄養分
・酸素…カビは微生物で生き物。虫などと同様、酸素がなければ生きられない

このうち、栄養となるお米や空気中に存在する酸素については家庭でコントロールできません。そのため、温度と湿度をコントロールすることが重要です。

カビだけでなく、虫にも注意
お米にはカビだけでなく、虫がわいてしまうこともあります。進入経路は稲刈り前や貯蔵時のほか、米袋の通気穴から、米袋を食い破ってなどというケースも。温度や湿度だけでなく、保存袋にも十分注意しましょう。

虫への対処は以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
お米に虫がわくのはなぜ?虫の種類や原因、対処法を知っておこう

カビが生えたお米の見分け方
カビが生えたお米は、見た目、ニオイ、手触りで見分けましょう。

見た目…表面に緑、黒、茶などの細かい粉が付着します。お米を研いだあと、水が黒や茶色に濁る場合は細かいカビが発生しているかもしれません。そのまま食べないようにしましょう。
ニオイ…酸っぱい、カビ臭いなどのニオイがします。炊き上がりのニオイも変化するので、よく注意しましょう。
手触り…お米は通常、表面が乾燥してサラサラしています。しかし、カビが生えたお米を触ると湿気を含んで普段よりしっとりとしています。洗う前に確認すると良いでしょう。

カビが生えたお米は食べられる?
カビが生えたお米は食べられるのでしょうか。うっかり食べてしまったときの対処法と合わせて、ご紹介します。

カビが生えたお米は食べられない
カビが生えたお米は、表面だけでなく内部にもカビ菌が繁殖しているため、水洗いでは取り除けません。カビ自体は加熱すれば死滅するものも多いのですが、カビが産生した毒素は熱で消えないため、ごはんを炊いた後でも残っています。食べると食中毒を引き起こす危険性がありますので、気づいたら食べないようにしましょう。

カビが生えたお米を食べてしまったら?
上記の見分け方でも見つけきれなかったようなカビをたまたまごく少量食べてしまった、という場合はたいてい問題ありません。国産のお米に発生するカビで、発ガン性があるほどの強い毒素を持つカビはいないとされていますが、食後、体調に異変を感じたらすぐ病院へ向かいましょう。

カビが生えたお米と一緒に保管していたお米も、目には見えないカビ菌や胞子が内部に入り込んだり付着したりしていることがあるため、食べない方が良いでしょう。また、カビが生えるということは保管状態が悪いということなので、カビ以外にも傷んでいる可能性があります。もったいないかもしれませんが、一度カビが生えてしまったら食べず、保管していたお米をまるごと廃棄するのが良いでしょう。

カビが生えない、お米の正しい保管方法とは
カビを生やさないためにできる、お米の正しい保管方法をご紹介します。

冷暗所で保管する
温度を低く保ち、カビが生えにくい環境にしましょう。直射日光を浴びせないことで、お米の劣化も防げます。野菜室(7〜10℃)がおすすめです。

お米の保存方法については、ぜひ以下の記事もご参考にしてください。
【お米の保存方法】夏の高温多湿から守るポイント

密閉容器に入れる
カビ菌や虫の侵入、湿気を防ぐほか、酸素も制限できます。ペットボトルの密封性とコンパクトな容量を活かして、米びつ代わりに使用するなどというのはよく見られる方法です。

濡れた手で保管中のお米を触らない
水で濡れたままの手を米びつに突っ込んで計量する、などやってしまいがちですが避けましょう。米びつ内のカビ菌に水分を与えてしまい、カビが繁殖しやすくなってしまいます。必ず乾いた手、乾いた計量カップで行いましょう。

長期保存しない
買ってきた米袋のまま長期保存するのは避けましょう。また、そもそもお米自体が生鮮品と同様の食品なため、どんどん古くなっていってしまいます。大量のお米をちびちび消費するのではなく、1ヶ月くらいで食べ切れる量を購入しましょう。

ごはん彩々おすすめ「極お米保存袋」
カビも虫もシャットアウトしたいという方におすすめなのが、「マーナ 極お米保存袋」。「ごはん彩々」(全米販)とお米屋のプロの称号を持つ「お米マイスター」・モノづくりの匠 「マーナ」の共同開発で生まれました。お米の鮮度や美味しさを長持ちさせられるだけでなく、カビ菌や虫の侵入を防ぐ工夫もなされています。

○ポイント
・逆支弁からしっかり空気を押し出して密閉
・アルミパッケージで光、匂いを遮断し、劣化を防ぐ
・マチつきでお米を移し替えやすい
・ジッパーつきで耐久性に優れ、繰り返し使える
・袋タイプなので、冷蔵庫や野菜室の隙間にもおさまりやすい

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まとめ
お米にカビが生えるのは、4つの条件が揃ってしまうからです。カビが生えたお米はカビ毒が発生しているので、見た目やニオイ、手触りがおかしいと思ったら廃棄し、食べないようにしましょう。ただし、カビの発生自体が目に見えないくらいの少量を食べた程度なら、問題ないことがほとんどと言われています。ご紹介したカビ対策や保存容器を使って、カビが生えないようにお米を保管しましょう。

(おいしいごはん研究チーム)
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