【特集第21弾:岐阜のお米】特徴やおすすめのお米をご紹介!

岐阜県は日本のほぼ中央に位置していて、自然が豊かな県です。「岐阜」「西濃」「中濃」「東濃」「飛騨」の地域に、それぞれ異なった土壌と気候を持っており、多種多様な作物が作られています。美しい水と肥沃な土に恵まれていることから、おいしいお米も作られています。
今回は岐阜県で作られているお米の品種と特徴を紹介します。

岐阜県の気候や農業の特徴

岐阜県は、日本列島のほぼ中央に位置していて、愛知県、三重県、滋賀県、福井県、石川県、富山県、長野県の7県に囲まれている「海なし県」です。面積は約9,768km2で全国7位の広さがあります。岐阜県は名古屋などの大消費地に近い立地条件と、変化に富んだ自然条件を生かして、さまざまな農作物が年間を通じて栽培されています。

岐阜県の地理や気候

県の北部に位置する飛騨地方は、奥穂高岳や槍ヶ岳など3,000m級の山々が連なる北アルプスなど、ほとんどが山地や高地で平地はわずかです。南部の美濃地方には美濃平野が広がり、木曽三川といわれる木曽川、長良川、揖斐川が流れ込む地域には海抜0m地帯もあります。このように、海抜0mの平野から標高3,000mの山岳地帯まで、標高差が大きいのが岐阜県の地形的な特徴です。


また、太平洋側と日本海側の中間に位置しているため、気候は地域によって異なり、太平洋岸気候区、日本海岸気候区、内陸性気候区に属しています。

岐阜県の農業の特徴

岐阜県で収穫量が多い作物は、かき(全国4位)、くり(全国4位)、ほうれんそう(全国6位)、トマト(全国9位)、えだまめ(全国10位)などです。

 

地域別に見ると、飛騨地方では夏期の冷涼な気候を生かして夏秋トマト、夏ほうれんそうなどの野菜類、りんごやももなどの果樹の栽培が行われています。岐阜地域や西濃地域では、トマト、いちご、きゅうりなどの施設野菜、ほうれんそう、えだまめ、だいこん、にんじんなどの露地野菜、かき、なしなどの果樹のほか、稲や麦、大豆も盛んに作られています。中濃地区や東濃地区では、夏秋トマト、夏だいこんなどが栽培されています。

 

参考:岐阜県「岐阜県農業の概要」

岐阜県のお米がおいしい理由

岐阜県の耕地面積は、55,500haで都道府県別では第25位、そのうち田んぼは42,500haで全国20位です。農業産出額を見ると、岐阜県は約1,066億円で全国31位、米の農業産出額は229億円で全国25位です。※農林水産省 平成30年 耕地面積(7/15現在) 平成31年2月8日公表(詳細は参考を参照)

 

岐阜県は、豊かな自然に囲まれています。美しい水、肥沃な土壌、澄んだ空気など恵まれた自然環境によって育ったおいしいお米は、県内外で親しまれています。

 

参考:農林水産省「岐阜県の農林水産業の概要」 

岐阜県で栽培されている主なお米の品種

岐阜県で作付けされている主なお米の品種(令和5年産)は、1位がハツシモ(40.9%)、2位コシヒカリ(32.0%)、3位ほしじるし(10.2%)で、3品種を合計すると83.2%になります。それぞれの品種の特徴は、次のとおりです。 

ハツシモ

「ハツシモ」は、主に岐阜地区と西濃地区で栽培されている品種です。県外ではほとんど栽培されていないことから、「幻の米」と呼ばれることもある岐阜県を代表する品種です。

 

「ハツシモ」の歴史は古く、昭和10(1935)年に埼玉県の農林省農事試験場鴻巣試験地で東山24号と近畿15号を交配し育成されたのが始まりで、昭和25(1950)年に品種登録され、岐阜県の奨励品種になりました。現在栽培されているのは、岐阜県農業総合研究センター(現在の岐阜県農業技術センター)で開発されたイネ縞葉枯病に強い「ハツシモ岐阜SL」です。

 

食味はあっさりしていてべたつかず、大粒でかみごたえがあることから、東海・関西エリアでは寿司米として人気です。岐阜県では鰻の有名店でも使用されています。

コシヒカリ

「コシヒカリ」は、粘り気と甘みが強く、香りとつやが素晴らしいのが特徴で、岐阜県では「ハツシモ」の次に多く作付けされています。全国的にも、東北から九州まで広く作付けされていて、国内でもっとも多く栽培されているお米の品種です。昭和54(1979)年から現在まで作付け面積トップを守り続けており、「お米の王様」と呼ばれています。

 

岐阜県では、昭和55(1980)年に奨励品種に採用されました。飛騨地方の山間高冷地から美濃地方の平野まで広く栽培されていて、中でも飛騨地方(高山市、飛騨市、下呂市、白川村を含む地域)では飛騨コシヒカリとしてブランド化されています。

 

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ほしじるし

「ほしじるし」は、岐阜県の奨励品種に採用されている品種です。岐阜県でのデビューは令和元(2019)年とまだ新しい品種です。収穫量が多くコシヒカリ並に食味がよいことから、中食や外食用など業務用として期待されています。

 

参考:米穀安定供給確保支援機構「令和5年産 水稲の品種別作付動向について」

岐阜県で栽培されているほかのお米の品種

岐阜県では、「ハツシモ」「コシヒカリ」「ほしじるし」の3品種で作付け割合は8割を超えていますが、ほかにも栽培されているおいしいお米があります。

 

あきたこまち

「あきたこまち」は、全国の品種別作付け割合でコシヒカリ、ひとめぼれ、ヒノヒカリに次いで第4位で、主に秋田県や茨城県、岩手県で栽培されています。近年は福島県産なども登場しています。岐阜県でも栽培されていて、最初に収穫される品種です。

 

口溶け感、粘り、味、食感とバランスがよいのが特徴で、炊きたてはもちろん冷めてもおいしいので、お弁当やおにぎりにもおすすめです。 

ひとめぼれ

「ひとめぼれ」は、コシヒカリに次いで全国で多く作付けされている品種です。コシヒカリと初星の交配から誕生した品種で、コシヒカリの特徴である柔らかくふっくらした炊きあがりを受け継いでいます。 食感のバランスが良いオールラウンダー的なお米として人気のお米です。

清流のめぐみ

「清流のめぐみ」は、岐阜県農業技術センターが開発した品種で、令和4(2022)年の秋にデビューしました。名前に付いている「清流」は、岐阜県内を流れる木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)をイメージしており、清流で育った「おいしいお米=めぐみ」という意味が込められています。

 

夏季の高温に強く、台風の強風を受けても倒れにくいのが特徴で、コシヒカリと同等の良食味の品種です。

まとめ

海抜0mの平野から標高3,000mの山岳地帯まで広がる岐阜県では、変化に富んだ地形と気候を生かしてさまざま農産物が栽培されています。中でも美しい水、肥沃な土壌、澄んだ空気など、恵まれた自然環境で育てられたお米は、おいしいと評判です。


2025.1(おいしいごはん研究チーム)

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