心地よい秋晴れの中、日本一の米農家と呼ばれている遠藤五一さんの田んぼを取材してきました。やはり、遠藤さんの田んぼは、たくさんの生き物が住み、奥羽山脈の麓から流れてくる豊富な天然水と自然環境に恵まれた田んぼでした。この生命があふれる田んぼと遠藤さんのこだわりで育ったお米は、あと少しで出荷の時期を迎えます。
多くのメディアが注目する中、ごはん彩々では、収穫作業が始まった遠藤さんの田んぼを取材してきました!
奥羽山脈の麓から流れてきた天然水をそのまま利用し、農薬や化学肥料を一切使用せず、最後は天日干しで乾燥させて仕上げたまさに究極のコシヒカリ。この「天日干しコシヒカリ」は、自然の爽やかな風や降り注ぐ太陽の光を一身に受けているため、味に深みが増しています。自然乾燥のため、1ヶ月ほどかけてじっくり乾燥させていきます(途中、表面だけの乾燥を避けるため、イネのかけ直しをします)。
そのため、刈取りから出荷までに時間はかかりますが、10月下旬までにはお届けしたいとの事でした。
遠藤さんは、昨年から引き続き「ゆうだい21」の栽培をしています。この品種を知らない方も多いと思いますが、遠藤さんは、『コシヒカリと比べ「味度※」が高く、非常にモチモチ感があり、冷めても美味しく噛めば噛むほど甘みが出ます。お弁当やおにぎりに最適なお米だと思っています。』と説明してくれました。今年は、例年以上に粒がしっかりして身が詰まっており、期待が膨らみます!
収穫の時期は、10月中旬以降となり、「コシヒカリ」や「つや姫」に比べて遅いですが、すでに鮮やかな黄金色に輝いている「ゆうだい21」の田んぼは絶景でした。
※「味度」とは、炊飯したお米の表面を覆う保水膜の量と食味が密接に関係している点に着目し、この保水膜の量を測定し、点数に換算したものです。(注:この数値がおいしさのすべてを決めるものではなく、あくまでも一つの指標です。)
国内最大級のお米の食味コンテスト「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で審査員をうならせ、何度も優勝を果たし殿堂入りした遠藤さんのお米といえば、やっぱり「つや姫」! 国際大会で何度も優勝したことについて遠藤さんは、『他のお米そうですが、自分で研究して投入する資材を決め、最後の最後まで力を注いでいます。イネを刈るタイミングやお米を傷めないための低温乾燥※など、見えないところで努力し、それが積み重なり、同じ「つや姫」でも味の違いが分かる「つや姫」になったと思います。』と語ってくれました。
今年の「つや姫」は、例年以上に生育が良く、1週間早く収穫を始めたとの事。いつもより少しだけ早く、美味しい「つや姫」を皆さまの食卓にお届けできそうです!
※遠藤さんの低温乾燥は、天日干しコシヒカリを除き、お米(モミ)を傷めないように乾燥機でゆっくり24時間以上かけて水分量を15%まで乾燥させます(乾燥させる量やモミの水分量にもよりますが、通常は6~9時間ほどで水分量を15%まで乾燥させるのが一般的です)。
遠藤さんの田んぼは、倒れているイネはほとんどありません!JAS認証を受けた有機肥料のみでどうやってここまで立派に育てられるのかすごく不思議です(神ワザとしか言いようがありません!)。美味しいお米の秘訣は、遠藤さんの毎日の努力の積み重ねだとあらためて思いました。今年も、遠藤さんのお米が待ち遠しいです!
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「わたむきの里」の作業場では、刈り取ってきた「もみ(籾)」を乾燥させ「もみ殻」を取り除き、「玄米」にする最後の工程(もみ擦り)を行っています。