ごはんは炊飯器で炊くのが一般的ですが、土鍋やその他の鍋でも炊けるように、ごはんを圧力鍋で炊けることをご存知でしょうか。ごはんを圧力鍋で炊くと、短時間で炊ける他にもさまざまなメリットがあります。本記事では、ごはんを圧力鍋で炊くメリットや圧力鍋での炊き方、注意点などをご紹介します。圧力鍋をお持ちの方も、ごはんを美味しく早く炊きたい方も、ぜひチェックしてください。

ごはんを圧力鍋で炊ける?
ごはんは炊飯器で炊くものと思い込みがちですが、土鍋などでも炊けるようにお鍋を使えば炊けます。もちろん、圧力鍋を使っても炊けるのです。しかも、5分ぐらい火にかけて、10分くらい蒸らせば食べられるので、炊飯器の早炊き機能と同じくらいの時間で食べられます。

圧力鍋は蓋をすることで鍋の中の圧力が高くなり、水の沸点が上がることで120℃くらいの高温で加熱できます。そのため、短時間で食材に火が通るほか、より高温で調理することも可能になります。

圧力鍋を使ってごはんを炊くと、もっちり甘く仕上がりやすくなります。これは、圧力鍋で高温調理することでお米のデンプンがしっかりアルファ化するためです。玄米や雑穀米、もち米、おかゆももっちり美味しく炊き上げられるので、ぜひ作ってみてくださいね。

圧力鍋でごはんを炊くメリット
圧力鍋でごはんを炊くメリットは、大きく分けて4つあります。

短時間で炊ける
炊飯器でごはんを炊くと1時間ぐらいかかり、早炊きでも25〜35分くらいかかりますが、圧力鍋を使えば20分程度で普通炊きと同じような美味しさに炊き上がるため、時間がないときでも美味しく食べられます。

少ない量でも美味しく炊ける
炊飯器だと、少ない量のごはんを炊いたときに中心部まで火が通らず、芯が残ってしまうこともあります。これは、炊飯器ではごはんを焦がさないよう工夫されている設計となっているためです。しかし、圧力鍋なら高温で芯までしっかり火が通るため、少ない量でも美味しくごはんが炊けます。

光熱費の節約になる
炊飯器は、ごはんを炊いている間ずっと電気を使い続けることになります。しかし、圧力鍋を使えば加圧が終わったところで火を止めて後は蒸らすだけなので、ガス代や電気代の節約になります。圧力鍋で保温はできませんが、炊飯器の保温機能で長時間保存するのは雑菌が繁殖したり、熱の加えすぎでお米が固くなったりすることから、そもそもあまり使わない方が良いと言えるでしょう。圧力鍋で炊いた後、余ったお米はすぐ冷凍してしまった方が衛生的で美味しくごはんを食べられます。

ごはんを美味しく冷凍するには、以下の記事で詳しく解説しています。
ごはんの冷凍は熱いままでもOK?ごはんを美味しく冷凍しよう

丸洗いできてスッキリ
炊飯器は電化製品なので、丸洗いはできません。もちろんお米に触れる部分は外して洗えるため衛生的でない、というわけではありませんが、圧力鍋は電化製品ではないため、全体を丸洗いできます。

圧力鍋でごはんを炊く方法
圧力鍋での基本のごはんの炊き方は、以下の通りです。

1.お米を研いだら、容器にお米と水を入れて30分程度浸水させ、水を切る。
2.改めて圧力鍋にお米と水を入れ、強火で熱し、圧力がかかったら3〜5分加圧し、火を止めて10分程蒸らす。
3.蒸気を抜き、圧力が下がるまで置いておく。
4.全体を混ぜ、完成。

圧力鍋で炊く場合、一般的には、お米と水の量は1カップに対して1カップ(いずれも計量カップでOK)と覚えましょう。割合を間違えなければ、多くしても少なくしても鍋に入り切る量なら構いません。

圧力鍋でごはんを炊くときの注意点
圧力鍋でごはんを炊くときは、以下の4つのポイントに注意しましょう。

お米はしっかり浸水させる
お米を研いだ後、しっかり浸水させておくことで炊飯後に芯が残りません。ただし、水を吸わせた後はいったんザルで水を切り、圧力鍋に入れるときは改めて水を入れましょう。前述のようにお米1合に対し、水180ccが基本の分量です。水の計量カップでお米1カップをはかったなら、水の計量カップで入れる水の量もはかると良いでしょう。

お米を浸水する時間については、以下の記事で詳しく解説しています。
お米を浸水させるのはなぜ?美味しいごはんを炊くのに必要な浸水時間は?

しっかり時間をはかる
圧力鍋でごはんを炊くのは非常に短時間なので、タイマーで正確に時間をはかりながら行いましょう。数十秒でも炊き加減が変わってしまうため、注意が必要です。

炊飯後、蒸気を逃がす
10分ぐらい蒸らした後、蒸らす間に抜けきらなかった蒸気を逃がしてから食べます。危険なので火を止めてすぐにフタをあけないよう、注意しましょう。蒸気をしっかり逃がすことで、余分な水分を飛ばしてお米がべちゃべちゃになるのを防げます。

ごはんが灰色になっても大丈夫!
圧力鍋でごはんを炊くと、灰色っぽくなってしまうことがあります。これは、お米に圧力がかかることで、お米のデンプンがアルファ化する前にごはんが炊き上がってしまうために起こる色の変化であり、見た目が変わるだけで味や栄養に問題が生じるわけではありません。見た目は良くないですが、食べても大丈夫です。

まとめ
ごはんを圧力鍋で炊くと、時短になってもっちり甘く仕上がりやすいです。また、加熱時間が短いので、光熱費の節約にもなります。炊飯器の早炊き機能と同じくらいの時間で美味しいごはんが炊けるので、今回ご紹介した注意点を参考に、ぜひ圧力鍋でごはんを炊いてみてください。

(おいしいごはん研究チーム)
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