携帯食の代表とも言える「弁当」。現代では、昼食を作って会社や学校、アウトドアやレジャーの際に持っていったり、コンビニなどで食事の代わりに購入したりするのが一般的です。そんな日本人の食生活に欠かせない「弁当」という言葉はどのようにして生まれ、定着したのでしょうか。今回は、弁当の語源と歴史をご紹介します。

弁当の語源とは?
弁当の語源には諸説ありますが、ここでは有力とされる説を2つご紹介します。

説①:中国語の「便當(べんとう)」から
中国語の「便當(べんとう)」とは、「好都合」や「便利なこと」を意味する造語(俗語)です。中国の南宋時代(1127-1279)に作られ、その後日本に伝わり「便道」「弁道」などの漢字が当てられました。やがて「弁えて(そなえて)用に当てる」という意味から「弁当」の文字が当てられたと考えられていますが、「弁当」という言葉そのものは鎌倉時代からあったようです。

説②:戦国時代の配膳から
戦国時代、大勢に一度に食事を与える際、簡単な器に盛って配膳しました。ここから「配当を弁ずる」または「当座を弁ずる」→「弁当」、とする説があります。これに関連して、現在のような携帯食を「べんとう」と呼ぶようになったのも安土桃山時代だとする指摘もあるようです。当時、容器の中をいくつかに分けて(割って)ごはんやおかずを入れていたことから、「破子・破籠(わりご)」という名称で呼ばれていました。これは現在でも、東海地方の「割子弁当」という名前に残っています。

弁当の歴史
次に、弁当が時代とともにどのように変化してきたのか、その歴史についてご紹介します。

平安〜鎌倉時代
携帯食すべてを弁当として考えると、平安時代にまで遡ります。当時、「屯食(とんじき)」と呼ばれる、携帯食としてのおにぎりがあったほか、「干し飯(ほしいい)」と呼ばれる調理済みの乾燥米も普及しました。これらは小さな入れ物に保管、持ち運びされたことから、現在の弁当のルーツと言えます。鎌倉時代には、戦用に鰹節を添えた携帯ごはんも活用されていました。
鎌倉時代の食事について、詳しくはこちらの記事でもご紹介しています。
鎌倉時代の食事ってどんなもの?どんな食べ物や料理があったの?

安土桃山時代
それまで携帯食は笹や竹などの皮に包んでいましたが、弁当箱という形態が生まれたのもこの頃です。漆器など箱型の入れ物に食事を入れ、花見や茶会などの場で食べるようになりました。弁当という言葉が生まれた説②でご紹介したのは織田信長の逸話で、安土城でたくさんの人に食事を振る舞う際、「めいめいに配る簡単な食事」という意味で「弁当」という言葉を使ったとのことです。

江戸時代
江戸時代初期に編集された、ポルトガル語の『日葡辞書』には、「bento」が弁当箱の説明で記載されています。すなわち、「引出しつきの文具箱に似た箱で、中に食物をいれて携行するもの」。大名など特権階級が花見、紅葉狩りなどの場で食べるものでしたが、次第に庶民の間でも携帯食をすべて弁当と呼ぶようになりました。

さらに、庶民にも観光と巡礼を兼ねた旅行に出かけたり、花見をしたりする習慣が根付いたことから、だんだんと弁当の文化も定着していきました。五街道の整備に伴い人々の移動が盛んになったことも弁当を発展させ、宿屋の弁当、歌舞伎や芝居見物の文化とも結びつきました。歌舞伎や芝居見物の合間に弁当を食べた文化から「幕の内弁当」が生まれたとする説が強いです。

明治〜大正時代
出勤の際に持っていく弁当は、江戸時代から続く「腰弁当」で、腰に弁当をぶら下げて持つというものでした。今からすると不思議ですが、当時は当たり前の光景だったのです。外食産業はまだまだ未発達であり、学校にも給食制度がなかったので、小学生から大学生まで皆、弁当を持って学校に通っていました。

鉄道の敷設により、初めて「駅弁」が販売されたのも明治時代です。どこで販売された駅弁が初なのかには諸説ありますが、一説には1885年、大宮-宇都宮間が開通した際、宇都宮のとある旅館が駅で弁当を売り始めたのが最初の駅弁とされています。当時の駅弁は非常にシンプルで、おにぎり2個とたくあん2切れのみで、5銭というものでした。

ごはんを主食としたお弁当だけでなく、サンドイッチが入った洋風弁当が登場したのも明治時代です。

昭和〜現代
昭和時代に工業が発展すると、アルミニウムをアルマイト加工した弁当箱が多く開発され、メンテナンスが簡便だったことから広く普及しました。1970年代に入ると鉄道で観光旅行に出かける人が増え、各地の素材や郷土料理を活かした弁当が多く生まれました。同時にジャー式、魔法瓶式などの保温弁当容器も開発され、販売されたことから、学校や職場に弁当を持参しても温かいものが食べられるようになったのです。

持ち帰り弁当専門店が登場したのも1970年代です。さらに時代が下ってコンビニエンスストアが広まると、コンビニ弁当が一般に普及しました。コンビニエンスストアでは店内に置かれた電子レンジを使って、買った直後に温められることから人気となりました。

弁当の種類
日本でよく見られる、特別な名前のついた弁当を4つご紹介します。

日の丸弁当…日本国旗のイメージとして、第二次世界大戦中に作られた。質素倹約の象徴でもある
幕の内弁当…前述のように、江戸時代に能や歌舞伎を見る人が幕間に食べたことから始まったとされる
海苔弁当…弁当箱に詰めたごはんの上に、醤油などで味付けした板海苔を敷き詰めるなど、海苔をごはんのおかずの一つにしている弁当
松花堂弁当…茶会の前に出される懐石料理の流れを汲んだお弁当で、中に十字型の仕切りがあり、彩り豊かな食材が入っている

また、弁当におすすめなのは粘りが強く、冷めても美味しいタイプのお米です。つや姫・ゆめぴりか・ミルキークイーンなどが当てはまり、ごはん彩々でも以下のように取り扱っています。

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まとめ
弁当の由来は諸説ありますが、いずれも簡単に食べられる食事、携帯食などの意味です。弁当の中身は時代によってさまざまですが、現代では豊富なおかずとともに食べる形態が一般的となりました。時代が下り技術が発達するにつれ、保温の工夫などもなされてきましたが、お弁当に合うお米を使い、冷めても美味しいお弁当を食べてみるのもおすすめです。

(おいしいごはん研究チーム)
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