昔の国名から「信州」とも呼ばれる海のない内陸にある、長野県。軽井沢や志賀高原などを持つ冷涼な気候から、野菜や果物の栽培が有名ですが、実はその気候や多数の山脈や川を持つ良質な水源から、全国有数の米どころとしても十分な実力を持っています。

 

今回は、そんな長野県のおすすめのお米の種類をご紹介しましょう。

長野県のお米の特徴とは

長野県のお米は、「美しい景観、きれいな水、澄みきった空気」という、信州の豊かな自然環境の中で生産されます。長野県は内陸性の気候で盆地が多いため、夏でも朝や夕方は涼しく、昼夜の温度差が大きいことから、お米の美味しさを決める「デンプン」が光合成で効率よく蓄積できるのです。

長野県で美味しいお米が作れるポイント3つ

長野県で美味しいお米が作れるのは、先ほどもご紹介したようにきれいな水や澄んだ空気などの豊かな自然環境が挙げられます。さらには、明治から続く水稲育種の歴史にふさわしい高い技術を持っていることも長野県の強みと言えるでしょう。

きれいな水

長野県には千曲川(信濃川)、木曽川、天竜川など大きな河川の水源(上流)となる山々がたくさんあり、これらの山岳から流れ出る清流をふんだんに稲作のかんがい用水として使っています。


高い技術

生産者の技術が高く、各種お米の全国コンテストで金賞や特別優秀賞などの受賞者が多いのも長野県のお米が美味しい理由の一つです。玄米検査時の品質を示す「1等米」の割合は長年全国1位を保っているほか、10アール当たりの収穫量も600kg台で、やはり全国トップレベルを示しています。

冷涼な気候

周囲を高い山々に囲まれている長野県は冷涼で降水量が少ないため、全国と比較しても病害虫の発生が少ないという栽培する上での大きな利点があります。このため、農薬使用回数は全国でトップレベルの少なさであり、安心・安全なお米を安定して収穫できるのです。


長野県のおすすめのお米3つ

それでは、そんな長野県で生産されるおすすめのお米を3つご紹介します。

いのちの壱

「いのちの壱」は口に含むといっぱいに広がる迫力満点の大粒ごはんで、もちもちとした食感の力強い粘りが特徴です。コシヒカリの1.5倍もの大きさを持つ「いのちの壱」は、群を抜く重力感と存在感でお米の旨みを味わえます。


長野県 飯山 いのちの壱 2kg

幻の米コシヒカリ

コシヒカリは日本で最も生産されているお米ですが、中でも「幻の米」と呼ばれる長野県の北部、新潟魚沼地区に隣接した北信州みゆきエリア(旧北信州みゆき農協エリア)の飯山地区で栽培された「特Aランク」のコシヒカリは「味・粘り・甘み」の絶妙なバランスを持ち、口に含んだ瞬間に贅沢な風味と食感を味わえます。冬の間に積もった雪がつくるミネラルたっぷりの土壌が色・ツヤはもちろん、やわらかく、ねばりがあって他にない「幻の米」を育てるのです。

「幻の米」 長野県 北信州みゆき こしひかり 5kg

風さやか

「風さやか」は、13年かけて開発された長野県のオリジナル米です。しっかりとした旨みと優しい甘みのある、ややさっぱり系のお米ですが、冷めても適度な粘りがあることからおにぎりやお弁当との相性もバッチリ。

 

粘りそのものはコシヒカリよりも少ないのですが、強い粘りがないぶん、16時間後の食味値を調べたデータでも硬さや粘りが落ちないこともわかっています。冷めたままでも、温め直して食べても美味しい、日本人のライフスタイルに合ったお米ではないでしょうか。


風さやか 5kg

長野県オリジナル米、「風さやか」はどうやって生まれた?

では、このオリジナル米「風さやか」はどうやって生まれたのでしょうか。実は、長野県農業試験場では明治30年からお米の育種が始まっていたことがわかっています。しかし、昔は味よりもとにかく量を生産できる品種こそが重視されており、その当時には「しなのこがね」「ながのほまれ」などのオリジナル多収品種が主力でした。

 

平成に入るころ、食味が重視されるようになったことや奨励品種として全国で採用されたことなどから、コシヒカリが突出するようになってきたのですが、コシヒカリはあくまでも他県が生んだお米であり、「長野県産コシヒカリ」はイメージとして結びつかないことが大きな課題だったのです。

 

そこで、長野県の特徴を活かせるような、イメージに合う品種を作ろうとして生まれたのが「風さやか」でした。いもち病にもかかりにくく、生産者からみて育てやすい「北陸178号」と、コシヒカリを親に持つ食味の良い「ゆめしなの」を親に、両親のいいとこ取りをしようと目論んで交配した結果、「風さやか」が生まれたのです。

 

「風さやか」は平成25年3月に品種登録され、本格的な栽培が始まりました。当初は作付面積もそれほど多くなく地味な滑り出しでしたが、コシヒカリとは違った食味の良さが評判を呼び、今では地元を中心に市場の評価も高くなってきています。

まとめ

長野県は豊富な水源や冷涼な気候に加え、生産者の技術の高さなどから、良質なお米を作り出しています。有名なコシヒカリはもちろん、大粒のいのちの壱、長野県オリジナル米の風さやかなどもぜひ味わってみてください。

 

▼おすすめの3種類が一度に楽しめる食べ比べセットはこちら

【信州のお米】食べ比べ3種セット6kg(いのちの壱・幻の米・風さやか(2kg×3袋))
 
(ごはん彩々・おいしいごはん研究チーム)

この記事どうだった?
この記事を見た人はこんな記事も見ています

【特集第1弾:新潟のお米】おいしい品種と特徴をご紹介!】

【特集第1弾:新潟のお米】おいしい品種と特徴をご紹介します

【特集第3弾:山形県のお米】おいしい品種と特徴をご紹介!

【特集第3弾:山形県のお米】おいしい品種と特徴をご紹介!

お米は種類によって特徴がある!有名なお米の特徴を知ろう

お米は種類によって特徴がある!有名なお米の特徴を知ろう

第16回 お米日本一コンテスト in しずおか 2019

全国からの出品 601点の頂点のお米は!?