炊き上がったごはんを保存する方法は常温、保温、冷蔵、冷凍などさまざまです。中でも常温でごはんを保存する場合、昔ながらの「おひつ」で保存するという方法があります。炊飯器が普及する前、炊き上がったごはんを保存するためによく使われていた「おひつ」は、今でもおすすめの保存方法です。メリット・デメリットや注意点も含めてご紹介します。

そもそも「おひつ」って何?

「おひつ」とは、炊き上がったごはんを移しておく容器のことです。近年は陶器製やセラミック製のものも増えてきましたが、ひのきやさわらなど木製のものが昔から主流で、小さなものは3合くらいから、大きなもので2升以上入れられるものもあります。

ごはんをおひつで保存するメリットとは?

ごはんを炊飯器ではなく、おひつに移すメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

熱や水分を調節し、冷えてもふっくらしたごはんに

炊き上がったごはんは、立ちのぼる湯気からどんどん水分が出ていってしまいます。このとき、鍋や釜に入れっぱなしだと蒸発した水分が水滴となり、ごはんに直接かかってしまうのが難点です。しかし、木製のおひつであればごはんの粗熱を取って味が締まるとともに、湯気を吸って中の湿度が一定に保たれます。そのため冷えてもべとつかず、ふっくらしたごはんが食べられるのです。 電気炊飯器では、保温はできても上下の水分バランスを整えられません。

つまり、保温時間が長くなるとそれだけ水分が蒸発したり、ごはんが黄ばんで固くなったり、パサパサになってしまったりするのです。保温機能を切ると、水蒸気が水滴となって内蓋に溜まり、雑菌が繁殖する原因にもなってしまいます。おひつなら、これらの問題点を解消しやすいでしょう。

電気代の節約になる

朝、炊飯器で多めに炊いておひつに移し、昼や夜もそのごはんを食べると、何度もお米を研いで炊かなくてもよく、炊飯器の内釜・内蓋を洗う手間が省け、電気代の節約にもなります。 朝炊いたごはんは、味の面からも衛生面からも翌日になるまでには食べきるようにしましょう。

冷めても電子レンジで温め直しても美味しい

人間の舌はだいたい20℃〜40℃の温度に対して最も敏感になり、甘味・塩味・酸味・苦味・辛味・旨味などを感じるとされています。おひつで保存したごはんの場合、炊き立てのお米の水分を保ったまま温度を下げられるので、単なる常温保存より美味しく食べられるというわけです。

ごはんをおひつで保存するデメリットとは?


反対に、ごはんをおひつで保存するときどのようなデメリットがあるのでしょうか。

木製おひつの場合、こまめなお手入れが必須

使った後は必ず水洗いし、くっついたごはんはたわしで洗い落としましょう。特に無垢の天然木の場合、食器用洗剤や食器洗い機が使えないので、水洗い後は風通しの良い場所で陰干しします。絶対に太陽に当てたり、ドライヤーを当てたり、浴室乾燥したりしないよう注意しましょう。 木の特性で、ヤニ(樹脂)が浮いたり、お米のデンプン質と木のタンニンが反応したりして黒ずんでしまうことがあります。黒ずんでしまったらレモン汁や粉末のクレンザーを使い、たわしで落としましょう。

炊飯器とは別に必要なので、場所をとる

炊飯器内で保存する場合、炊いたまま保存するので新たな場所はいりません。しかし、おひつで保存する場合、おひつ分の場所が必要です。おひつに移す手間もかかるので、これもデメリットと言えるでしょう。

おひつでごはんを保存するには

おひつを買ったら、まず下準備(アク抜き)を行いましょう。

1:お米の研ぎ汁をおひつに溜める
2:2〜3時間置き、中の水を捨てる
3:軽く水洗いし、陰干しして乾かす

おひつに移すときは、ごはんを中央にこんもりと盛るように入れます。フタの裏側につく水滴が気になるときは、フタをするときに布巾を一枚はさむと良いでしょう。

おひつでごはんを保存するときの注意点


おひつを使うときは、濡らさずに水分を自然に吸わせましょう。最初は乾いていても、ごはんがおひつにはりついて盛りづらくなる心配はあまり要りません。ただし、使い終わった後は絶対に放置せず、すぐに水かぬるま湯で洗い流しましょう。このとき、スポンジよりもたわしの方がおすすめです。

まとめ

ごはんを保存する方法はさまざまですが、常温保存するならおひつを使うのがおすすめです。木製のおひつは手入れの手間がかかる、場所をとるなどのデメリットがありますが、美味しいごはんが食べられるなどメリットもたくさんあります。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

(ごはん彩々・おいしいごはん研究チーム)

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