なぜ、端午の節句に柏餅やちまきを食べるの?
Q.なぜ、端午の節句に柏餅やちまきを食べるの?
 
A.いづれも縁起のいい食べ物として定着しました。

 端午の節句に柏餅が食べられるようになったのは、江戸時代からといわれています。柏の木の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないという特性から、新芽を子ども、古い葉を親に見立て、「家系が絶えない」さらには「子孫繁栄」と結びつけたわけです。そのため、柏の葉で巻いた柏餅は、縁起のいい食べ物として定着しました。
 一方ちまきは、端午の節句行事とともに中国から伝わったもの。中国の故事からきており、難を避ける厄払いの力があるとされ、最初は、楝樹(れんじゅ)の葉でもち米を包んでいたそうです。時代が下ると、茅(ちがや)の葉も使われるようになり、「ちがやまき」とも呼ばれ、それがだんだんと短縮され、ちまきと呼ばれるようになりました。
 柏餅は、主に関東地方で定着していますが、関西地方では柏の木が育ちにくかったことや、伝統を重んじる上方文化が息づいていることから、端午の節句にはちまきの方が一般的に食べられているようです。
 端午の節句には、みんなで柏餅やちまき等を食べながら、男の子の健やかな成長をお祝いしていただきたいですね。