日本以外で、栽培されているお米とは?
Q.世界ではどんな種類のお米が栽培されているの?
 
A.お米は世界中で作られており、品種でいえば数万種以上あるともいわれています。

 しかし、イネ科イネ属の植物ということ分類するなら23種になり、大部分が野生種で、実際に栽培されているのはアフリカイネとアジアイネの2種に大別されます。しかも、アフリカイネはニジェール川流域のみの栽培ですので、我々が目にするお米のほとんどはアジアイネに属していることになります。

 そしてこのアジアイネですが、お米の粒の形から大きく3つに分かれています。ここでは、その3つについて紹介しましょう。
<インディカ種――インド型イネ>
主に中国の中南部・タイ・ベトナム・インドといったアジアやアメリカ南部などで作られ、世界でいちばん生産量が多いお米。細長いのが特徴で、長粒種とも呼ばれています。炊くとパサパサした感じがありますが、ピラフやカレーなど適していますね。
<ジャポニカ種――日本型イネ>
主に日本や朝鮮半島、ヨーロッパの一部などで作られていますが、最近ではアメリカやオーストラリアでも作られています。私たちにはおなじみの種ですが、短くて円形に近い形から、短粒種とも呼ばれています。炊いたときの粘りとツヤが特徴で、やはり和食にはピッタリですね。
<ジャパニカ種――ジャワ型イネ>
アジアの熱帯高地やブラジル、スペインなどで多く生産される種。幅が広く、大粒なのが特徴で大粒種とも呼ばれています。味はサッパリで、熱を加えると粘りが出ますが、ジャポニカ種ほどではありません。

長粒種 インドネシア産:IR64、短粒種 日本産:コシヒカリ、中粒種 アメリカ産:M401
写真提供:一般社団法人 日本精米工業会/株式会社 ケット科学研究所
出典:「ライスミュージアム」