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特集10月号 ごはんを食べて、正しいダイエットを!美しくやせるためには、むしろごはんが多め!!

一人あたりの米の消費量の推移と、9日間の過食実験における脂質と糖質の代謝変化

※図は、過剰に脂肪を取った場合で、日数が経つにつれ、脂肪を消費できずに蓄積されます。
一方、右の炭水化物を過剰に摂った場合は、最初はグリコーゲンに蓄積されますが、蓄積後は、余剰分をほとんど消費できるようになります。

ごはんを食べても太らない!

戦後、日本人の食生活はお米を主食として、魚や野菜を食べる「高糖質食」から、肉や油を多く摂る「高脂質食」へと急速な勢いで変化してきました。近年増加している肥満の背景には、この食の高脂質化が大きく関与しています。実際、日本人のお米を食べる量は、表のように年々減少して、昭和40年頃に比べて半分になっています。

ごはんなどの「高糖質食」と「高脂質食」では、「高脂質食」の方が肥満しやすいことが、スイスの研究グループによって明らかにされています。

この実験では、食べたものがカラダでどう消費されるかを調査。まず、9日間にわたり、毎日、対象者に通常の1.6倍の脂肪を摂取させました。当然、体内での脂肪の消費量は増えると予想されがちですが、実際には通常時とほとんど差異がないという結果になりました。

つまり、余分に摂取した脂肪はカラダでは使われず、ほぼすべてが脂肪組織に蓄積されていたのです。

次に、9日間にわたり、混合食(糖質、脂質、タンパク質のバランス食)の過剰摂取での調査を行ないました。糖質は、その消費量が増加し、ほとんどが筋肉と肝臓のグリコーゲンに合成され、残った糖質はエネルギーとして代謝されていることが分かりました。

これらの結果は、「高脂質食」は「高糖質食」より圧倒的に肥満を引き起こす可能性が高く、ごはんのような「高糖質食」の方が太りにくい食事であることを裏づけているのです。

また、お米(炭水化物=糖質)を食べないとどうなるか。簡単にいうと、人間の脳は糖質しかエネルギーとして利用できないため、糖質によって血糖値があるレベルまで高くならないと、脳の視床下部にある満腹中枢が満たされず、摂食が抑制されません。そのため、「高脂質食」ではいつまでも満腹感が得られずに、ついつい食べ過ぎるという結果にもつながります。

つまり、ごはんを食べる量が減ったことで、日本人は自らダイエットが必要とするカラダに変えてしまったのです。

逆に考えれば、ごはん食こそ、体脂肪を減らす正しいダイエットには、もっとも適している食事といえます。

ダイエットに効果的な食事の図

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