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特集4月号 教えて!! 森谷教授! ごはんをしっかり食べて体脂肪を減らす。

教えて!!森谷教授!先生が薦める炭水化物(糖質)摂取ダイエットを賢く実践するためには
具体的にはどうしたらよいでしょうか?(40代Wさん)

* 炭水化物(糖質)というのは、通常は脳の唯一のエネルギーなので、朝・昼・晩、しっかりと補充することが大切です。とくに朝食は、しっかり摂らないと、脳は1日のスタートを切れません。もちろん昼食も夕食も一緒です。

 ところが、サラリーマンや学生の中には、朝ごはんや昼ごはんを抜く人がいます。これでは元気が出ないばかりか脳の活動が鈍り、集中力が失われ、ろくな仕事や勉強ができないでしょう。たとえダイエット中であっても、食事は1日3食、決まった時間にバランスよく摂るのが理想。むしろダイエット中だからこそ、ふだんの乱れた食生活を見直す良い機会であるといえます。

 そしてもう一つ大事なことは、人間の脳は炭水化物(糖質)が足りて初めて満腹感を感じることをしっておく必要があります。この満腹感は膨満感とは違います。

 例えば旅館の夕食で、ビールで乾杯したあと、前菜から始まって、鍋物、箸休め、主菜、そしてビールや日本酒……十分食べて飲んだため、最後にごはんと汁物がでてきたときは、ほとんど手が付けられないと経験はありませんか? しかしこの場合、脳が感じているのは膨満感だけ。

 そのため、温泉に入っていざ寝ようと思った時、小腹が空いた感じがして、旅館内のお食事処でラーメンやうどんをということに。これは、糖分をしっかり摂っていないため、「もう一つのおなか」といわれている脳が、満腹感を得ていなかったための結果なのです。

 食事では脳が満腹感を得ているが、胃は「腹八分目」というのが理想です。それを踏まえれば、旅館での夕食でまず何を食べればいいか? 明白ではありませんか。そう、まずはごはんなどの炭水化物(糖質)をまずはいただく。それから飲んだり食べたりすれば、十分満腹感を得られ、夜食にラーメンということはなくなるのです。

 満腹感は胃ではなく、脳が感じるもの。だからこそ、食事はカラダではなく、頭で食べるほうが賢いといえます。食は「人を良くする」と書きます。毎食、何をどの順番で食べたらいいか、きっちりと頭で考えれば、「やせる=体脂肪を減らす」こともできるし、それが健康なカラダづくりにつながるのです。

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